飛行機に乗るときに必ず行う手荷物の安全チェック。
ルールが複雑なので、何が持ち込みOKで何がNGなのか、荷造りをするときに迷ってしまいますよね。
特にお土産品で多い「お酒・アルコール類」については
と不安に思う方も多いのではないでしょうか。
空港で焦ったり困らなくてもいいように、事前にきちんとルールや制限について確認しておきたいところです。
そこでこの記事では、初心者でも安心して飛行機に乗れるように
★ お酒を機内に持ち込む時のルールと持ち込み方
★ 預け荷物(スーツケース)にお酒を入れる時の制限
★ アルコール度数によるルールの違い
などについてまとめています。空港に行く前に一度確認しておいてくださいね。
それではさっそくチェックしていきましょう♩
※「アルコール消毒液」については別のルールになります。詳しくはこちらの記事をご確認ください。
※また「ノンアルコール飲料の持ち込み」については、別途こちらの記事にまとめています。お酒以外の飲み物を持ち込む予定の方はあわせて参考にしてくださいね。
目次
【国内線】飛行機にお酒/アルコール飲料を持ち込む時のルールとポイント
飛行機にお酒やアルコール飲料(ビール・日本酒・ウイスキー・ワインなど)を持ち込むときのルールは「国内線」と「国際線」で異なります。
「国内線のルール」をざっくりまとめると下記の表のとおり。(細かい内容は後ほど解説していきますね。)
下記の表のように、お酒やアルコール飲料は、含まれるアルコールの度数によってルールが決められています。
※航空会社によって独自のルールや制限がある場合があります。
・預け荷物・・・チェックインカウンターで預ける大きな荷物(スーツケースなど)
この記事では「国内線」のルールについてのお話をしていきますね。
「国際線」のルールについて知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
ポイント① お酒・アルコール飲料は機内持ち込み・預け入れともOK
上の表のとおり、国内線の飛行機では、お酒やアルコール飲料(ビール・日本酒・ウイスキー・ワインなど)は、基本的に機内(客室)に持ち込みOK、また預け荷物(スーツケース)に入れてもOKです。
国際線の場合は、液体物の機内持ち込みに制限がありますが(国際線では100ml以下のみOK)、国内線の場合はこのルールは適用されません。
ただし国内線の場合でも、上限なく好きな量だけ持ち込みできるわけではないので注意が必要です。
ポイント② お酒・アルコール飲料は度数によって持ち込み量に制限がある
お酒やアルコール飲料は、アルコールの度数によって持ち込み・預け入れできる量の上限が決められています。
(詳しいルールは後ほど解説していきますね。)
ポイントをざっくりと確認できたところで、下記で細かい内容を説明していきますね。
ここでは
① お酒・アルコール飲料を機内(客室)に持ち込みする場合【保安検査の時】の注意点
②【保安検査の後】の注意点
③ 機内に持ち込まず【預け荷物(スーツケース)に入れる時】の注意点
について、それぞれ順番に確認していきましょう。
① お酒/アルコール飲料を機内に持ち込む時(保安検査の時の注意点)
ではまず、保安検査(手荷物検査)のときに気をつけたいポイントについて確認していきましょう。
お酒やアルコール飲料(ビール・日本酒・ウイスキー・ワインなど)は、国内線の場合は基本的に機内(客室)に持ち込みOK、ということでしたね。
※しかしお酒やアルコール飲料は、店舗で売られている容器に入ったまま(商品パッケージのまま)の状態でないと持ち込むことができません。
別のボトルや容器(水筒やタンブラー、スキットルなど)に移し替えたものは持ち込みNG、また開封済みもNGになるので気をつけてくださいね。
※自家製のアルコール飲料も持ち込みNGになります。
また、お酒やアルコール飲料は、アルコールの度数によって持ち込み可能な上限量が決められているので注意が必要です。
(アルコールは引火する危険性があるため)
詳しくは下記のとおりです。
・アルコール度数が24%以下のもの・・・量の制限なし
・アルコール度数が24%を超え70%以下のもの・・・1人5リットルまでOK
・アルコール度数が70%を超えるもの・・・持ち込みNG
※航空会社によっては独自のルールや制限がある場合があります。あらかじめ利用する航空会社のホームページなども確認しておくと安心です。
それでは下記で、それぞれご説明していきますね。
アルコール度数が24%以下のお酒・アルコール飲料
アルコール度数が24%以下のお酒やアルコール飲料は、量の制限なく機内(客室)に持ち込みOKです。
ただし、機内に持ち込むことのできる手荷物の数や大きさには制限があるので、お土産などでたくさん持ち込む予定の場合は、あらかじめ利用する航空会社のホームページなどを確認しておくと安心です。
アルコール度数が24%を超え70%以下のお酒・アルコール飲料
アルコール度数が24%を超え70%以下のお酒やアルコール飲料は、1人につき5リットルまで機内に持ち込みOK です。
※ただし、預け荷物(スーツケース)に入れる分と合わせて、合計5リットル以下になるようにしましょう。
アルコール度数が70%を超えるお酒・アルコール飲料
アルコール度数が70%を超えるお酒やアルコール飲料は、量に関係なく飛行機への持ち込みは一切NGです。
参考:国土交通省「機内持込み・お預け手荷物における危険物の代表例」
※最終の判断は現場の保安検査官にゆだねられます。検査官の判断により「持ち込み不可」となった場合は、その指示に従いましょう。
また、国内線を利用後に国際線に乗り継ぎをする場合は、乗り継ぎ便では国際線のルールが適用されます。詳しくは国際線のルールを確認してくださいね。
② お酒/アルコール飲料を機内に持ち込む時(保安検査の後の注意点)
つぎは、保安検査(手荷物検査)の「あと」についても、気をつけたいポイントを確認していきましょう。
保安検査の後に、待合エリアの売店などで購入したお酒やアルコール飲料(ビール・日本酒・ウイスキー・ワインなど)も、もちろん機内(客室)に持ち込みOKです。
ただし航空会社によっては、独自のルールによって機内への飲食物の持ち込みを制限・禁止している場合もあるので注意が必要です。
詳しくは下記のとおり。
LCC(格安航空会社)では飲食物の持ち込みがNGの場合もある
お酒やアルコール飲料の機内への持ち込みは、「アルコールの度数によって上限量が決められている」ということはすでにお伝えしましたね^^
ただしこれは、保安検査のときには問題がないということです。
保安検査を無事に通過できたとしても、エアアジアなど一部のLCC(格安航空会社)では、機内に飲食物を持ち込むことを制限していたり、外部から持ち込んだ物の機内での飲食を禁止している場合もあるので注意が必要です。
(一般的にLCCでは、機内での飲食物を有料で販売しているため。)
LCCを利用する際は、事前に利用する航空会社のホームページなどを見て、機内での飲食や飲食物の持ち込みができるかを確認しておきましょう。
ちなみに、保安検査を通過後に、飛行機への搭乗時間までの間に待合エリアで飲食する分には問題ありません。
(下記に参考リンクをまとめているのでご利用くださいね。)
③ お酒/アルコール飲料を預け荷物に入れる時の注意点
最後にここでは、お酒を機内(客室)に持ち込まず、預け荷物(スーツケースなど、航空会社のチェックインカウンターに預ける荷物)に入れる時のお話をしていきますね。
お酒やアルコール飲料は、預け荷物に入れても基本的にはOKです。
ただし、ビンなどの割れやすい容器に入ったものは、預け入れができない場合もあるので注意が必要です。
(参考:スターフライヤー「お酒の機内持ち込みについて」)
その他、お酒・アルコール飲料の預け入れについては、下記の点に注意してくださいね。
・アルコール度数による制限に注意
・預け荷物自体の重量オーバーに注意
・水漏れや容器の破損に注意
それでは、それぞれのポイントを見ていきましょう。
アルコール度数による制限に注意
お酒やアルコール飲料は、アルコールの度数によって機内に持ち込みできる量に制限がありましたね。
この制限は、預け荷物(スーツケース)の場合も同じように適用されます。
繰り返しになりますが
・アルコール度数が24%以下のものは、量の制限なく預け入れOK
・アルコール度数が24%を超え70%以下のものは、1人につき5リットルまで預け入れOK
・アルコール度数が70%を超えるものは、預け入れは一切NG
になるので気をつけてくださいね。
預け荷物自体の重量オーバーに注意
お酒やアルコール飲料を預け荷物(スーツケース)に入れるときは、各航空会社によって決められている預け荷物自体の重量制限に注意が必要です。
預け荷物自体の重さが、航空会社の規定以下でないと預けることができません。
液体物は意外と重量があるので(水1リットルだと約1kg)、入れすぎてしまうと重量オーバーになる可能性もあります。
規定の重量を超えてしまった場合は?
もし重量オーバーになった場合は、チェックインカウンターで追加料金を支払えば対応してくれます。
ただし、LCC(格安航空会社)の場合は、追加料金での対応ができないこともあり、預け入れ自体を拒否されてしまうケースもあるので注意が必要です。
預けることのできる荷物の重さは、各航空会社や座席のクラスなどによって異なるので、事前に利用する航空会社のホームページなどをチェックするようにしてくださいね。
水漏れや容器の破損に注意
預け荷物(スーツケース)の中にお酒やアルコール飲料を入れる場合は、飛行機への積み下ろしや運搬時の衝撃などで容器が破損してしまう可能性もあります。
また一度開封した容器は、きちんとフタをして密閉していないと液体が漏れてしまうこともあるので、きちんと対策しておきましょう。
水漏れや容器の破損を防ぐには?
スーツケースの中を濡らさないために、お酒はビニール袋などに入れて密閉しておくと万が一中身が漏れた場合でも安心です。
またパッキング(荷造り)をするときに、タオルや洋服などをうまく利用して入れるようにすると衝撃の緩衝材になります。
特にガラスや瓶に入ったものは割れやすいので気をつけてくださいね。
もし、預け荷物の中で液体が漏れてしまった場合は、すべて自己責任になってしまうので、国内線では可能な限りお酒は機内に持ち込むことをオススメします。
【国内線】お酒/アルコール飲料の持ち込みルールまとめ
✔︎ 日本の国内線の場合、お酒やアルコール飲料は機内(客室)に持ち込みOK、預け荷物(スーツケース)に入れてもOK
✔︎ ただし、持ち込み・預け入れできる量は、お酒に含まれるアルコール度数によって異なる
(→ 24%以下は量の制限なくOK、24%を超え70%以下は5リットルまでOK、70%を超えるものは全てNG)
✔︎ お酒やアルコール飲料は、別のボトルや容器に移し替えたものは持ち込みNG
✔︎ LCC(格安航空会社)を利用する場合は、航空会社独自のルールによって機内への飲食物の持ち込みがNGの場合あり
(→ 利用する航空会社のホームページなどを確認すること)
✔︎ 国内線から国際線に乗り継ぎをする場合、乗り継ぎ便では国際線のルールが適用される
(→ 国際線のルールを確認すること)
(下記に参考リンクをまとめているのでご利用くださいね。)
飛行機の手荷物についての関連リンク
最後にここでは、飛行機に乗るときに確認しておきたい手荷物についての関連リンクを掲載しています。
・主な航空会社のホームページ
を一覧にしてまとめています。
・飛行機の手荷物についての最新情報
・空港でのセキュリティーチェック情報
・各航空会社の手荷物の許容量やアルコール飲料の持ち込み規定
などを確認するときにご利用ください。
国土交通省の関連ホームページ
主な航空会社のホームページ一覧
各航空会社による独自のルール(手荷物の許容量・持ち込み禁止物・アルコール飲料の持ち込み規定など)を確認する際にご利用ください。
◆JAL(日本航空)
手荷物について
手荷物 Q&A「液体物(アルコール飲料)の機内持ち込み」
◆ANA(全日空)
手荷物について
食品・飲料品
手荷物 Q&A「お酒の機内持ち込み」
◆スカイマーク(Skymark Airlines)
◆スターフライヤー(Star Flyer)
◆ピーチ(Peach)
◆ジェットスター・ジャパン(Jetstar Japan)
◆エアアジア・ジャパン(AirAsia Japan)
◆春秋航空日本(Spring Airlines Japan)
(国内線)手荷物について
◆ソラシドエア(Solaseed Air)
手荷物について
◆エアドゥ(AIR DO)
手荷物のご案内
よくある質問「機内への飲み物の持ち込み」
◆フジドリームエアラインズ(FDA)
機内持込の手荷物
手荷物のお預かり
◆アイベックスエアラインズ(IBEX)
手荷物について
さいごに
飛行機に持ち込むことのできる手荷物や預け荷物については、機内の安全性や快適性を維持するために細かくルールが決められています。
たとえ使い慣れたものだとしても、飛行機という特殊な環境下では危険物になってしまうことも。
持ち込めないものはその場で放棄するか、別の手段で送ることになるなど手間がかかってしまいます。
せっかくの旅行を台無しにしないためにも、「持ち込めないもの」をあらかじめ確認することが大切です。
飛行機を利用する私たち一人ひとりが手荷物のルールをきちんと守ることで、スムーズな搭乗手続きができるように心がけたいですね。
※機内持ち込み手荷物・預け荷物の制限については、随時変更が加えられます。最新の情報はご利用の航空会社や国土交通省からの情報を確認することをおすすめします。