飛行機に乗るときに必ず行う手荷物の安全チェック。
ルールが複雑なので、何が持ち込みOKで何がNGなのか、荷造りをするときに迷ってしまいますよね。
特に今必需品の「アルコール消毒液や除菌剤」については
と、不安に思う方も多いのではないでしょうか。
空港で焦ったり困らなくてもいいように、事前にルールや制限について確認しておきたいところです。
そこでこの記事では、初心者でも安心して飛行機に乗れるように
★ 手荷物検査でNGにならない消毒液や除菌剤の持ち込み方
★ 持ち込み・預け入れできる消毒液や除菌剤と、できないものの具体例
★ 持ち込み・預け入れできる上限量(大きさ)
などについてまとめています。空港に行く前に、一度確認しておいてくださいね。
それでは、さっそくチェックしていきましょう♩
※「飲料用」のアルコール(お酒など)は別のルールになります。
アルコール飲料の持ち込み・預け入れについては、こちらの記事(▶︎国内線 ▶︎国際線)をご確認ください。
目次
飛行機にアルコール消毒液/除菌剤を持ち込む時のルールとポイント
飛行機にアルコール消毒液や除菌剤を持ち込むときのルールは、その使い道が「からだ・手指用」か「モノ・空間用」かによって異なります。
それぞれのルールをざっくりまとめると、下記の表の通り。(細かい内容は後ほど解説していきますね。)
※航空会社によって独自のルールや制限がある場合があります。また同じ航空会社でも、発着する国(路線)によってルールが異なる場合もあります。
飲料用のアルコール(お酒)の場合は、含まれるアルコールの割合(度数)による制限がありますが、アルコール消毒液の場合は度数による制限は基本的にありません。(飲料用ではないため別のルールになります。)
それではここから、詳しくルールを見ていきましょう!
「からだ・手指用」の消毒液/除菌剤は機内持ち込み・預け入れともOK
手指消毒などの「直接肌につけるアルコール消毒液や除菌剤」であれば、機内(客室)へ持ち込みOK、また預け荷物(スーツケース)に入れてもOKです。
ここで気をつけたいのが、「からだや手指に使えるものである」ということ。
「人」ではなく、「モノ」や「空間」に対して使う消毒液や除菌剤は、持ち込み・預け入れができない場合があるので注意が必要です。
(詳しくは下記「モノ・空間用の消毒液/除菌剤はNGの場合あり」のとおり。)
また、アルコール消毒液や除菌剤の持ち込み・預け入れには、容量の制限があります。
上限量を超えないように注意して持って行くようにしましょう。
(飛行機では、消毒液などの医薬品類は危険物として扱われるため、上限量が決められています。)
それでは下記で、種類ごとにルールを説明していきますね。
【からだ・手指用】ジェル・液体タイプの場合(手ピカジェルなど)
手ピカジェルなど、ジェルタイプ・液体タイプのアルコール消毒液や除菌剤は、下記の制限内であれば機内持ち込み・預け入れともOKです。
国内線の場合
(機内持ち込み・預け入れ共通)
・500ml(500g)以下の容器に入っていること
・複数個ある場合は、すべて合わせて合計2000ml(2000g)以下であること
国際線の場合
(機内持ち込み)
・100ml(100g)以下の容器に入っていること
・消毒液の入った容器はすべて、容量1リットル以下の透明プラスチック袋に入っていること
(預け入れ)
・500ml(500g)以下の容器に入っていること
・複数個ある場合は、すべて合わせて合計2000ml(2000g)以下であること
詳しい持ち込み方については、下記の「容量の制限と具体的な持ち込み方」もチェックしておいてくださいね。
【からだ・手指用】スプレータイプの場合(除菌スプレーなど)
除菌スプレーなど、ミストタイプ・スプレー缶タイプのアルコール消毒液や除菌剤も、下記の制限内であれば機内持ち込み・預け入れともOKです。
国内線の場合
(機内持ち込み・預け入れ共通)
・500ml(500g)以下の容器に入っていること
・複数個ある場合は、すべて合わせて合計2000ml(2000g)以下であること
国際線の場合
(機内持ち込み)
・100ml(100g)以下の容器に入っていること
・消毒液の入った容器はすべて、容量1リットル以下の透明プラスチック袋に入っていること
(預け入れ)
・500ml(500g)以下の容器に入っていること
・複数個ある場合は、すべて合わせて合計2000ml(2000g)以下であること
詳しい持ち込み方については、下記の「容量の制限と具体的な持ち込み方」もチェックしておいてくださいね。
また、スプレー缶(高圧ガスを含んだ鉄製の容器に入ったスプレー)には、キャップをつけて噴射弁を保護することが求められています。
スプレー缶(高圧ガスを含んだ鉄製の容器に入ったスプレー)は、全ての種類が持ち込み・預け入れできるわけではありません。
※「からだ・手指消毒用のスプレー缶」は特別に認められているため、機内持ち込み・預け入れが可能となっています。
その他の目的で使用するスプレー缶も持っていきたい場合は、こちらの記事でルールを確認してくださいね。
▶︎▶︎スプレー缶の機内持ち込みルールまとめ
▶︎▶︎スプレー缶の預け入れルールまとめ
【からだ・手指用】シートタイプの場合(除菌シートなど)
除菌シートやウェットティッシュなど、シートタイプのものについても、下記の制限内であれば機内持ち込み・預け入れともOKです。(国内線と国際線で同じルールになります。)
(機内持ち込み・預け入れ共通)
・1個あたり500g(500ml)以下であること
・複数個ある場合は、すべて合わせて合計2000g(2000ml)以下であること

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「からだ・手指用以外(モノ・空間用など)」の消毒液/除菌剤はNGの場合あり
からだ・手指以外の場所(モノや空間など)に使う消毒液や除菌剤は、飛行機への持ち込み・預け入れができない場合があるので注意が必要です。
例えば、大幸薬品のクレベリン(置き型タイプ、ペンタイプなど)は、機内持ち込み・預け入れともNGとなっています。
参考:大幸薬品【クレベリンシリーズの航空機での扱いについてのご案内】
モノや空間用の消毒液/除菌剤は、人や身体(皮膚など)や航空機に影響を及ぼす成分が含まれていることがあります。
具体的には国土交通省の規定では、「亜塩素酸ナトリウム水溶液等の危険物に該当するものが入っているもの(発生するもの)はNG」となっています。
参考:国土交通省「機内持込み・お預け手荷物における危険物の代表例」
モノ・空間用の消毒液や除菌剤を飛行機での旅行に持って行きたい場合は、商品の公式ホームページを確認したり、利用する航空会社に問い合わせをするようにしましょう。
また、持ち込みや預け入れができる場合でも、容量の制限があるのでご注意くださいね。(容量の制限については下記に記載のとおりです。)
消毒液/除菌剤の容量制限と具体的な持ち込み方
「からだ・手指用」の消毒液や除菌剤で
ジェル・液体タイプのもの
スプレータイプのもの
シートタイプのもの
は、機内持ち込み・預け入れともOKですが、「上限量が決められている」ということでしたね。
ここでは、その容量の制限を守った上で、具体的にどのように持ち込み・預け入れをすれば良いのかについて、詳しく見ていきましょう!
※ただし、最終の判断は現場の保安検査官にゆだねられます。検査官の判断により「持ち込み不可」となった場合は、その指示に従うようにしてくださいね。
国内線の場合
国内線の機内持ち込み・預け入れの条件(容量の制限)をもう一度掲載しますね。
・各アルコール消毒液/除菌剤は、500ml(500g)以下の容器に入っていること
・複数個ある場合は、すべて合わせて合計2000ml(2000g)以下であること
「すべて合わせて2000ml(2000g)以下」ということなので、1個あたりが500ml(500g)以下であれば、2個以上持ち込み・預け入れすることも可能です。
ただし、すべての個数を合わせた容量が2000ml(g)を超えないようにしましょう。
※2000ml(g)とは、アルコール消毒液・ジェル・スプレー・除菌シートなどを全て合わせた合計です。また、機内に持ち込む分と預け入れする分を合わせた合計になります。
さらに、消毒液や除菌剤以外にも化粧品や医薬品類、スプレーなどがある場合は、それらも合わせて2000ml(g)以下になるようにしましょう。
化粧品や医薬品などの持ち込みルールについては、こちらの記事も参考にしてくださいね。(「持ち込み量に上限がある液体物」の項目に、化粧品や医薬品類についてまとめています。)
※また、国内線を利用後に国際線に乗り継ぎをする場合は、乗り継ぎ便では国際線のルールが適用されます。詳しくは次の国際線のルールを確認してくださいね。
国際線の場合は、液体物の機内持ち込みに制限がありますが(国際線では100ml以下の液体物のみOK)、日本国内線の場合はこのルールは適用されません。
なので、消毒液などの液体物であっても、100ml以下の容器に入れたり、透明なプラスチック袋に入れたりする必要もなく、機内への持ち込みが可能です。
国際線の場合
国際線の場合は、機内持ち込みと預け入れではルールが異なるので、それぞれに分けて説明していきますね。
(国際線)消毒液/除菌剤の機内持ち込みルール
国際線の機内持ち込み条件(容量の制限)をもう一度掲載しますね。
・各アルコール消毒液/除菌剤は、100ml(100g)以下の容器に入っていること(※シートタイプは除く)
・消毒液/除菌剤の入った容器はすべて、容量1リットル以下の透明プラスチック袋(ジップロックなど)に入っていること(※シートタイプは除く)
国際線では、液体物を機内(客室)に持ち込むときに、国内線よりも厳しいルール(液体物の機内持ち込み制限)があります。
アルコール消毒液やアルコールジェル、除菌スプレーなども液体物として扱われるので、このルールを守らなければいけません。
(※飛行機では、ジェル状・ミスト状のものなども液体物として扱われます。ただし、シートタイプの除菌シートなどは液体物にはなりません。)
液体物(消毒液や除菌剤など)を機内に持ち込むときは、下記の①〜③の条件を満たした状態でなければ認められないので気をつけてくださいね。
それでは順番に説明していきますね。
① 各液体(消毒液など)は100ml(g)以下の容器に入っていること
機内に持ち込みできる液体物は、100ml(100g)以下の容器に入ったもののみになります。
消毒液や除菌剤のほか、全ての液体物は100ml(g)を超えていると持ち込みNGになり、検査場で放棄しなければいけなくなるので注意しましょう。
※容器に残っている液体の量が100ml(g)以下であったとしても、容器自体の容量(容器に表示されている内容量)が100ml(g)を超えているものは持ち込みができないので気をつけてくださいね。
もし、機内に持ち込みたい消毒液が100ml(g)を超えている場合は、100ml(g)以下の別の容器に詰め替えるようにしましょう。
(詰め替え用のボトルや容器は、百均や無印、旅行用品店などで購入できます。)
このような詰め替え用セットを1つ持っておくのもオススメです ▼▼
② 液体の入った容器は全て、容量1リットル以下の透明プラスチック袋に入っていること
液体の入った100ml(g)以下の容器はすべて、透明なプラスチック袋に入った状態でなければ持ち込みできません。
このとき使用できるプラスチック袋は
✔︎ 透明で中身が確認できること(中が見えれば多少の柄はOK)
✔︎ 容量1リットル以下であること(縦20cm×横20cmが目安)
✔︎ 再封可能であること(ジッパーなどで開け閉めができること)
が条件です。
袋はこのようなジップロックでもOK!(Mサイズだと容量1L以下なので機内に持ち込み可能です)▼▼
③ 1人あたりが持ち込みできるプラスチック袋は1つのみ
1つのプラスチック袋に入りきらない液体物は、機内に持ち込むことはできません。
(袋は完全に閉まっていないとNGです。)
※袋に入りきらない液体物がある場合は、預け荷物(スーツケース)に入れるようにしましょう。
これら①〜③のパッキング(荷造り)が初めてで「やり方がよく分からない」という方は、こちらの記事で詳しく荷造りの方法や注意点をまとめているので、あわせてチェックしてみてくださいね。
※また「液体物の機内持ち込み」については、海外では国や地域によって独自のルールや制限がある場合もあります。
乗り継ぎ便や帰国便など海外から出発する飛行機を利用する際は、各航空会社のHPなどを確認することをおすすめします。
(国際線)消毒液/除菌剤の預け入れルール
国際線の預け入れ条件(容量の制限)をもう一度掲載しますね。
・各アルコール消毒液/除菌剤は、500ml(500g)以下の容器に入っていること
・複数個ある場合は、すべて合わせて合計2000ml(2000g)以下であること
(※機内持ち込みの時のように透明プラスチック袋に入れる必要はありません。)
「すべて合わせて2000ml(2000g)以下」ということなので、1個あたりが500ml(500g)以下であれば、2個以上預けることも可能です。
ただし、すべての個数を合わせた容量が2000ml(g)を超えないようにしましょう。
※2000ml(g)とは、アルコール消毒液・ジェル・スプレー・除菌シートなどを全て合わせた合計です。また、預け入れする分だけでなく、機内(客室)に持ち込む分も合わせた合計になります。
さらに、消毒液や除菌剤以外にも化粧品や医薬品類、スプレーなどがある場合は、それらも合わせて2000ml(g)以下になるようにしましょう。
化粧品や医薬品などの預け入れルールについては、こちらの記事も参考にしてくださいね。(「預け入れに制限がある液体物」の項目に、化粧品や医薬品類についてまとめています。)
▶︎▶︎液体物の預け入れルールまとめ
アルコール消毒液/除菌剤の持ち込み・預け入れルールまとめ
✔︎ アルコール消毒液や除菌剤は、「からだ・手指用」であれば機内持ち込み・預け入れともOK
✔︎ 「モノ・空間用」の消毒液や除菌剤は、持ち込み・預け入れNGの場合あり
(→ 利用する航空会社に問い合わせすること)
✔︎ 持ち込み・預け入れできる消毒液や除菌剤の量には制限がある
(→ 国内線と国際線ではルールが異なる)
✔︎ 国内線の場合は
① 500ml(500g)以下の容器に入っていること
② 1人あたり合計2000ml(2000g)以下であること
が持ち込み・預け入れの条件
✔︎ 国際線「機内持ち込み」の条件は
① 100ml(100g)以下の容器に入っていること
② 消毒液の入った容器はすべて、容量1リットル以下の透明プラスチック袋(ジップロックなど)に入っていること
(※除菌シートやウェットティッシュなど、シートタイプのものは除く)
✔︎ 国際線「預け入れ」の条件は
① 500ml(500g)以下の容器に入っていること
② 1人あたり合計2000ml(2000g)以下であること
✔︎ 国や地域、航空会社や路線によっては、独自のルールや制限を設けていることもある。また海外の場合は、日本より厳しい制限があることが多いので注意する。
(→ 利用する航空会社のホームページなどを確認すること)
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さいごに
飛行機に持ち込むことのできる手荷物や預け荷物については、機内の安全性や快適性を維持するために細かくルールが決められています。
たとえ使い慣れたものだとしても、飛行機という特殊な環境下では危険物になってしまうことも。
持ち込めないものはその場で放棄するか、別の手段で送ることになるなど手間がかかってしまいます。
せっかくの旅行を台無しにしないためにも、「持ち込めないもの」をあらかじめ確認することが大切です。
飛行機を利用する私たち一人ひとりが手荷物のルールをきちんと守ることで、スムーズな搭乗手続きができるように心がけたいですね。
※機内持ち込み手荷物・預け荷物の制限については、随時変更が加えられます。最新の情報はご利用の航空会社や国土交通省からの情報を確認することをおすすめします。