飛行機に乗るときに必ず行う手荷物の安全チェック。
ルールが複雑なので、何が持ち込みOKで何がNGなのか、荷造りをするときに迷ってしまいますよね。
特に「液体物の持ち込みや預け入れ」については
と、不安に思う方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、初心者でも安心して飛行機に乗れるように
★ 国内線でも注意が必要な液体物の種類
★ 手荷物検査のときに気をつけたいこと
★ 預け荷物(スーツケース)に液体物を入れる時の注意点
などについてまとめています。
空港で焦ったり困らなくてもいいように、事前にルールや制限について確認しておいてくださいね^^
それでは、さっそくチェックしていきましょう♩
目次
【国内線】飛行機に液体物を持ち込む時のルールとポイント
飛行機に飲み物や化粧品などの液体物を持ち込むときのルールは、「国内線」と「国際線」で異なります。
ざっくりまとめると、下記の表のとおり。(細かい内容は後ほど解説していきますね。)
この記事では「日本国内線」のルールについてのお話をしていきますね。
「国際線」のルールについて知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
※また、預け入れのルールのみ確認したい場合は、別記事の「液体物の預け入れルールまとめ」をご確認くださいね。
ポイント① 国内線では、液体物は機内持ち込み・預け入れともOK
日本国内線の飛行機では、液体物は基本的に、機内(客室)に持ち込みOK、また預け荷物(スーツケース)に入れてもOKです。
ただし航空会社によっては、瓶などの割れやすい容器に入ったものは、預け入れできない場合もあるので、各航空会社のホームページなども確認しておきましょう。
(瓶の預け入れができない場合は、機内に持ち込むようにしてくださいね。)
国際線の場合は、液体物の機内持ち込みに制限がありますが(国際線では100ml以下の液体物のみOK)、日本国内線の場合はこのルールは適用されません。
なので、国内線への液体物の持ち込みに関しては、国際線のように神経質にならなくても大丈夫です^^
(ただし国内線の場合でも、液体物検査装置による検査などは行われます。)
ここで注意が必要なのが、全ての液体物を自由に持ち込み・預け入れできるわけではないということです。
液体物の中には、「持ち込み・預け入れできる量に制限があるもの」、また「量に関係なく持ち込み・預け入れできないもの」もあるので、ここできちんと確認しておきましょう。
ポイント② 機内持ち込み・預け入れに制限がある液体物に注意する
下記の液体物は、持ち込み・預け入れできる上限量が決められているので注意が必要です。
・医薬品、医薬部外品類
・お酒(アルコール飲料)
ということで、液体物のルールは次の3つに大きく分けることができます。
① 自由に持ち込み・預け入れできるもの(量の制限がないもの)
② 持ち込み・預け入れできる量に制限があるもの
③ 持ち込み・預け入れができないもの(禁止されているもの)
それでは、順番に詳しく見ていきましょう!
① 持ち込み・預け入れに制限がない液体物について
ではまず、「量の制限なく持ち込み・預け入れできる液体物」から見ていきましょう。
下記の液体物は、特に量の制限なく機内(客室)に持ち込みOK、また預け荷物(スーツケース)に入れてもOKです。
✔︎ ノンアルコールの飲み物(水・お茶・ジュース・炭酸飲料・コーヒーなど)
✔︎ 液体状の食べ物やお菓子(ジャム、漬け物、缶詰、レトルト食品、調味料など)
ただし、持ち込み・預け入れできる荷物の数や大きさ、重さには制限があるので、お土産などがたくさんある場合は、あらかじめ航空会社のホームページで規定を確認しておくと安心です。
また航空会社によっては、瓶など割れやすい容器に入ったものは、預け入れができない場合もあるので注意が必要です。(航空会社のホームページを確認しておきましょう。)
割れやすい容器に入った飲み物や食べ物は、なるべく機内に持ち込むようにすると安心です。
② 持ち込み・預け入れに制限がある液体物について
次にここでは、「持ち込み・預け入れできる量に制限がある液体物」について確認していきましょう!
上限量が決められている液体物は
・医薬品、医薬部外品類
・お酒(アルコール飲料)
でしたね。
それでは順番にルールを見ていきましょう。
【制限あり】化粧品類の持ち込み・預け入れルール
化粧品類を機内(客室)に持ち込む時、また預け荷物(スーツケース)に入れる時は、下記のような制限があります。
※化粧品類の持ち込み・預け入れに制限があるのは、飛行機では化粧品が「危険物」として見なされるからです。(化粧品の中には引火性の液体が成分として含まれているものがあるため。)
・各化粧品は、500ml(500g)以下の容器に入っていること
・化粧品の総量は、1人につき合計2000ml(2000g)以下であること
※2000ml(g)とは、機内(客室)に持ち込む分と預け荷物(スーツケース)に入れる分を合わせた合計になります。
また、化粧品の他にスプレー類や医薬品類などがある場合は、それらも合わせて2000ml(g)以下になるようにしましょう。
※航空会社によっては、瓶などの割れやすい容器に入った化粧品類は、預け入れできない場合もあるので、各航空会社のホームページなども確認しておきましょう。
化粧品類とはどのようなもの?
化粧品類の具体例は、下記のようなもの。
これらのものを持ち込み・預け入れする際は、上限量を超えないように気をつけてくださいね。
化粧水、保湿クリーム、洗顔フォーム、日焼け止め、ヘアスプレー、ヘアムース、香水、マニキュア、入浴剤、マウスケア用品、制汗スプレー、消臭スプレー、除菌スプレー など
参考:国土交通省「機内持込み・お預け手荷物における危険物の代表例」
また、化粧品やスプレー缶のルールについては、こちらの記事でも詳しくまとめているので、あわせて参考にしてくださいね。
▶︎▶︎【国内線】化粧品・メイク道具の持ち込み・預け入れルールまとめ
▶︎▶︎【国内線】スプレー缶の持ち込み・預け入れルールまとめ
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【制限あり】医薬品・医薬部外品の持ち込み・預け入れルール
医薬品や医薬部外品を機内(客室)に持ち込む時、また預け荷物(スーツケース)に入れる時は、下記のような制限があります。
(化粧品のときと同じルールです。)
※飛行機では、医薬品や医薬部外品も「危険物」として扱われます。
・各医薬品類は、500ml(500g)以下の容器に入っていること
・医薬品類の総量は、1人につき合計2000ml(2000g)以下であること
※2000ml(g)とは、機内(客室)に持ち込む分と預け荷物(スーツケース)に入れる分を合わせた合計になります。
また、医薬品類の他に化粧品やスプレー類などがある場合は、それらも合わせて2000ml(g)になるようにしましょう。
※航空会社によっては、瓶などの割れやすい容器に入った医薬品類は、預け入れできない場合もあるので、各航空会社のホームページなども確認しておきましょう。
医薬品・医薬部外品とはどのようなもの?
医薬品・医薬部外品の具体例は、下記のようなもの。
これらのものを持ち込み・預け入れする際は、上限量を超えないように気をつけてくださいね。
鎮痛剤、虫刺され、かゆみ止め薬、虫除けスプレー、消毒・殺菌スプレー など
参考:国土交通省「機内持込み・お預け手荷物における危険物の代表例」
【制限あり】お酒(アルコール飲料)の持ち込み・預け入れルール
お酒・アルコール飲料を機内(客室)に持ち込む時、また預け荷物(スーツケース)に入れる時は、下記のような制限があります。
(アルコール度数によってルールが異なります。)
※アルコール類は引火する危険性があるため、飛行機では「危険物」として扱われます。
・アルコール度数が24%以下のものは、量の制限なく持ち込み・預け入れOK
・アルコール度数が24%を超え70%以下のものは、1人につき5リットルまで持ち込み・預け入れOK
・アルコール度数が70%を超えるものは、持ち込み・預け入れは一切NG
参考:国土交通省「機内持込み・お預け手荷物における危険物の代表例」
※また航空会社によっては、瓶などの割れやすい容器に入ったアルコール飲料は、預け入れできない場合もあるので、各航空会社のホームページなども確認しておきましょう。
お酒(アルコール飲料)は別の容器に詰め替えNG
お酒(アルコール飲料)を飛行機に持ち込むときのもう1つの注意点が、別の容器に移し替えはしないようにすることです。
お酒やアルコール飲料は、店舗で売られている容器に入ったまま(元の商品パッケージのまま)の状態でないと、機内持ち込み・預け入れすることができません。
別のボトルや容器(水筒やタンブラー、スキットルなど)に移し替えたものは持ち込みNG、また開封済みもNGになるので気をつけてくださいね。
※自家製のアルコール飲料も持ち込みNGになります。
お酒(アルコール飲料)のルールについては、こちらの記事でも詳しくまとめているので、あわせて参考にしてくださいね。
▶︎▶︎【国内線】お酒(アルコール飲料)の持ち込み・預け入れルールまとめ
③ 持ち込み・預け入れが禁止されている液体物について
最後にここでは、「飛行機への持ち込み・預け入れともNGの液体物」についても確認しておきましょう。
液体物の中には、量にかかわらず一切持ち込み・預け入れができない物もあるので注意が必要です。
例えば下記のような液体物は、たとえ少量であっても持ち込み・預け入れはNGになります。
飛行機に持ち込み・預け入れできない液体物の例
・漂白剤
・カビ取り剤
・ペンキ、塗料、ニス
・殺虫剤、農薬
・ガソリン、灯油、軽油
・シンナー
・ライター用燃料
・カセットコンロ用のガス缶
・商品に『塩素系』『まぜるな危険』と書かれたもの
・商品に『火気注意』『火気厳禁』『火気と高温に注意』と書かれたスプレー缶(ただし化粧品、医薬品類はOK)
・アルコール度数が70%を超えるお酒
など
参考:国土交通省「機内持込み・お預け手荷物における危険物の代表例」
液体物を機内に持ち込む時の注意点
ここまでは
✔︎ 持ち込み・預け入れに「制限がない液体物」(飲み物・食べ物など)
✔︎ 持ち込み・預け入れできる「量に制限がある液体物」(化粧品類・医薬品類・お酒など)
✔︎ 持ち込み・預け入れが「禁止されている液体物」(漂白剤・カビ取り剤など)
について確認してきましたね。
しかし、最終的な判断は現場の保安検査官にゆだねられます。検査官の判断により「持ち込み不可」となった場合は、その指示に従うようにしてくださいね。
また、国内線を利用後に国際線に乗り継ぎをする場合は、乗り継ぎ便では国際線のルールが適用されます。その場合は、国際線のルールも必ず確認するようにしてくださいね。
※国際線では、国内線よりも厳しいルールがあるので注意が必要です。
さらに、飲食物の機内持ち込みについては、航空会社によって独自のルールや制限がある場合もあるので注意が必要です。
詳しくは下記のとおり。
【注意!】持ち込みしたものは飲食できない航空会社もある
機内へ飲食物を持ち込む場合は、各航空会社によって決められている独自のルールも確認しておきましょう。
航空会社によっては、「外部から持ち込みした食べ物・飲み物の飲食はNG」と案内していることもあるので注意が必要です。
つまり「機内に持ち込みはできても、食べたり飲んだりすることはできない」ということです。
例えば、エアアジアなど一部のLCC(格安航空会社)では、外部から持ち込みした物を機内で飲食することを禁止しています。
(一般的にLCCでは、機内での飲食物を有料で販売しているため。)
特にLCCを利用する際は、事前に航空会社のホームページなどを見て、持ち込んだ物の飲食がOKなのかを確認しておきましょう。
もしNGの場合は、機内販売を利用するようにしてくださいね。
ちなみに、保安検査を通過後に、飛行機への搭乗時間までの間に待合エリアで飲食する分には問題ありません。
液体物を預け荷物に入れる時の注意点
最後にここでは、液体物を預け荷物(スーツケース)に入れるときの注意点についても確認しておきましょう。
液体物は、預け荷物に入れても基本的にはOKです。
※ただし、割れやすい容器に入った液体物(瓶やガラスなど)は、なるべく機内に持ち込むことが勧められています。
また航空会社によっては、瓶などの割れやすいものの預け入れはできない場合があります。(各航空会社の規定を確認してくださいね。)
その他、液体物を預け荷物(スーツケース)に入れるときは、下記の点にも注意が必要です。
・液体漏れや容器の破損に注意!
それでは、それぞれのポイントを簡単に見ていきましょう。
預け荷物自体の重量オーバーに注意!
液体物を預け荷物に入れるときは、各航空会社によって決められている「預け荷物自体の重量制限」にも注意が必要です。
預け荷物自体の重さが、航空会社の規定以下でないと、預けることができません。
液体物は意外と重量があるので(水1リットルだと約1kg)、入れすぎてしまうと重量オーバーになる可能性もあります。
規定の重量を超えてしまった場合は?
もし重量オーバーになった場合は、チェックインカウンターで追加料金を支払えば対応してくれます。
ただし、LCC(格安航空会社)の場合は、追加料金での対応ができないこともあり、預け入れ自体を拒否されてしまうケースもあるので注意が必要です。
預けることのできる荷物の重さは、各航空会社や座席のクラスなどによって異なるので、事前に利用する航空会社のホームページなどをチェックするようにしてくださいね。
液体漏れや容器の破損に注意!
液体物を預け荷物に入れるときは、飛行機への積み下ろしや運搬時の衝撃などで、容器が破損してしまう可能性もあります。
特に瓶やガラスに入った液体物は、そのままの状態では割れてしまう可能性が高いので、必ず梱包が必要です。
また一度開封した容器は、きちんとフタをして密閉していないと、液体が漏れてしまうこともあるので注意しましょう。
液体漏れや容器の破損を防ぐには?
スーツケースの中を濡らさないために、液体物はビニール袋などに入れて密閉しておくと、万が一中身が漏れた場合でも安心です。
またパッキング(荷造り)をするときに、タオルや洋服などをうまく利用して入れるようにすると衝撃の緩衝材になります。
※瓶やガラスなど割れやすい容器の場合は、プチプチなどを利用して1本ずつ保護しておきましょう。
瓶入りの飲み物やお酒を預けるときは、このようなワイン用の梱包材(エアクッション)を利用するのもオススメです ▼▼
こちらのタイプは二重構造になっているので、万が一瓶が割れてしまった場合でも、液体が外に漏れにくく安心です。(化粧水や香水の瓶などにもオススメ)▼▼
もし、預け荷物の中で液体が漏れてしまった場合は、すべて自己責任になってしまうので、できる限りの対策をしておいてくださいね。
【国内線】液体物の持ち込み・預け入れルールまとめ
✔︎ 日本国内線の場合は、液体物の機内(客室)への持ち込みは基本的にOK
(→ 国際線のように100ml以下の容器に入れなくてもOK)
✔︎ ただし例外として、一部の液体物は持ち込み可能な量に制限がある
(→ 「化粧品類」「医薬品(医薬部外品)」「お酒(アルコール飲料)」は制限あり)
✔︎ 「化粧品」と「医薬品(医薬部外品)」の場合は
① 500ml(500g)以下の容器に入っていること
② 1人あたり合計2000ml(2000g)以下であること
✔︎ 「お酒(アルコール飲料)」の場合は、アルコールの度数によってルールが異なる
(→ 「24%以下」の場合は量の制限なくOK、「24%を超え70%以下」の場合は5リットルまでOK、「70%を超える」場合は全てNG)
✔︎ 航空会社によっては独自のルールによって、外部から持ち込みした物の機内での飲食がNGの場合あり
(→ 利用する航空会社のホームページなどを確認すること)
✔︎ 液体物の中には、飛行機に一切持ち込み・預け入れできないものもあるので注意する
✔︎ 預け荷物(スーツケース)に液体物を入れる場合も、「化粧品類」「医薬品(医薬部外品)」「お酒(アルコール飲料)」は、預け入れ可能な量にも制限あり
✔︎ 国内線から国際線に乗り継ぎをする場合、乗り継ぎ便では国際線のルールが適用される
(→ 国際線のルールを確認すること)
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さいごに
飛行機に持ち込むことのできる手荷物や預け荷物については、機内の安全性や快適性を維持するために細かくルールが決められています。
たとえ使い慣れたものだとしても、飛行機という特殊な環境下では危険物になってしまうことも。
持ち込めないものはその場で放棄するか、別の手段で送ることになるなど手間がかかってしまいます。
せっかくの旅行を台無しにしないためにも、「持ち込めないもの」をあらかじめ確認することが大切です。
飛行機を利用する私たち一人ひとりが手荷物のルールをきちんと守ることで、スムーズな搭乗手続きができるように心がけたいですね。
※機内持ち込み手荷物・預け荷物の制限については、随時変更が加えられます。最新の情報はご利用の航空会社や国土交通省からの情報を確認することをおすすめします。