飛行機に乗るときに必ず行う手荷物の安全チェック。
ルールが複雑なので、何が持ち込みOKで何がNGなのか、荷造りをするときに迷ってしまいますよね。
特に海外旅行のお土産で多い「香水」については
と、不安に思う方も多いのではないでしょうか。
空港で焦ったり困らなくてもいいように、事前にルールや制限について確認しておきたいところです。
そこでこの記事では、初心者でも安心して飛行機に乗れるように
★ 手荷物検査でNGにならない香水の持ち込み方
★ 持ち込みや預け入れできる上限量(大きさ)
★ 香水を持ち込み・預け入れする時のルールと注意点
などについてまとめています。空港に行く前に、一度確認しておいてくださいね。
それでは、さっそくチェックしていきましょう♩
※この記事では「国際線」のルールについてのお話をしていきますね。
「国内線」のルールについて知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
目次
【国際線】飛行機に香水を持ち込む時のルールとポイント
飛行機に香水を持ち込むときのルールは、「国内線」と「国際線」でそれぞれ異なります。
「国際線のルール」をざっくりまとめると、下記の表の通り。(細かい内容は後ほど解説していきますね。)
※航空会社によって独自のルールや制限がある場合があります。また同じ航空会社でも、発着する国(路線)によってルールが異なる場合もあります。
・預け荷物・・・チェックインカウンターで預ける大きな荷物(スーツケースなど)
香水は機内持ち込み・預け入れともOK、ただし上限量がある
香水は、機内(客室)へ持ち込みOK、また預け荷物(スーツケース)に入れてもOKです。
(プラスチック製の容器に入ったものの他、ガラスや瓶に入ったものもOKです。)
ただし、持ち込みや預け入れできる量には上限があるので気をつけてくださいね。
飛行機では、香水などの化粧品類は危険物として扱われるため、上限量が決められています。
香水の持ち込み・預け入れの上限量について
(機内持ち込み)
・100ml(100g)以下の容器に入っていること
・香水の容器はすべて、容量1リットル以下の透明プラスチック袋に入っていること
(預け入れ)
・500ml(500g)以下の容器に入っていること
・複数個ある場合は、すべて合わせて合計2000ml(2000g)以下であること
※香水のほか、コロンやトワレ、練り香水なども対象です。
詳しい持ち込み方については、下記の「容量の制限と具体的な持ち込み方」もチェックしておいてくださいね。
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香水の容量制限と具体的な持ち込み方
香水(コロンやトワレ、練り香水なども含む)は、機内持ち込み・預け入れともOKですが、「上限量が決められている」ということでしたね。
ここでは、その容量の制限を守った上で、具体的にどのように持ち込み・預け入れをすれば良いのかについて、詳しく見ていきましょう!
国際線の場合は、機内持ち込みと預け入れではルールが異なるので、それぞれに分けて説明していきますね。
※ただし、最終の判断は現場の保安検査官にゆだねられます。検査官の判断により「持ち込み不可」となった場合は、その指示に従いましょう。
(国際線)香水の機内持ち込みルール
機内持ち込みの条件(容量の制限)をもう一度掲載しますね。
・各香水は、100ml(100g)以下の容器に入っていること
・香水の容器はすべて、容量1リットル以下の透明プラスチック袋(ジップロックなど)に入っていること
国際線では、液体物を機内(客室)に持ち込むときに、国内線よりも厳しいルール(液体物の機内持ち込み制限)があります。
香水も液体物として扱われるので、このルールを守らなければいけません。
(※飛行機では、クリーム状・ペースト状・ジェル状のものなども液体物として扱われます。)
液体物(香水など)を国際線の機内に持ち込むときは、下記の①〜③の条件を満たした状態でなければ認められないので気をつけてくださいね。
それでは順番に説明していきますね。
① 各液体(香水など)は100ml(g)以下の容器に入っていること
機内に持ち込みできる液体物は、100ml(100g)以下の容器に入ったもののみになります。
香水のほか、すべての液体物は100ml(g)を超えていると持ち込みNGになり、検査場で放棄しなければいけなくなるので注意しましょう。
※容器に残っている液体の量が100ml(g)以下であったとしても、容器自体の容量(容器に表示されている内容量)が100ml(g)を超えているものは持ち込みができないので気をつけてくださいね。
もし、機内に持ち込みたい香水が100ml(g)を超えている場合は、100ml(g)以下の別の容器に詰め替えるようにしましょう。
(詰め替え用のボトルや容器は、百均や無印、旅行用品店などで購入できます。)
このような詰め替え用セットを1つ持っておくのもオススメです ▼▼
② 液体の入った容器は全て、容量1リットル以下の透明プラスチック袋に入っていること
液体の入った100ml(g)以下の容器はすべて、透明なプラスチック袋に入った状態でなければ持ち込みできません。
このとき使用できるプラスチック袋は
✔︎ 透明で中身が確認できること(中が見えれば多少の柄はOK)
✔︎ 容量1リットル以下であること(縦20cm×横20cmが目安)
✔︎ 再封可能であること(ジッパーなどで開け閉めができること)
が条件です。
袋はこのようなジップロックでもOK!(Mサイズだと容量1L以下なので機内に持ち込み可能です)▼▼
③ 1人あたりが持ち込みできるプラスチック袋は1つのみ
1つのプラスチック袋に入りきらない液体物は、機内に持ち込むことはできません。
(袋は完全に閉まっていないとNGです。)
※袋に入りきらない液体物がある場合は、預け荷物(スーツケース)に入れるようにしましょう。
これら①〜③のパッキング(荷造り)が初めてで「やり方がよく分からない」という方は、こちらの記事で詳しく荷造りの方法や注意点をまとめているので、あわせてチェックしてみてくださいね。
※また「液体物の機内持ち込み」については、海外では国や地域によって独自のルールや制限がある場合もあります。
乗り継ぎ便や帰国便など海外から出発する飛行機を利用する際は、各航空会社のHPなどを確認することをおすすめします。
保安検査の後に購入した液体物(香水など)は100ml(g)を超えるものでもOK
液体物の持ち込み制限やパッキング方法は、保安検査(手荷物検査)の「前」に購入したものについてのルールになります。
保安検査が終わった「あと」に、搭乗待合エリア(クリーンエリア)で購入した液体物については、100ml(g)を超えるものでも機内へ持ち込みOKなので安心してくださいね。
(透明プラスチック袋にも入れなくてOKです。)
これは、搭乗待合エリア(クリーンエリア)で販売されている商品は、安全性が保証されているためです。
※ただし、国際線の乗り継ぎがある場合は注意が必要です。
乗り継ぎ空港(経由地)では、再度手荷物の検査があるため、100ml(g)を超える液体物を持ったままでは検査を通過できません。
詳しくは、下記「乗り継ぎ便へ液体物を持ち込む時の注意点」をチェックしてくださいね。
さらに香水は、保安検査後に購入したものであっても、上限なく好きな量だけ持ち込みできるわけではありません。
香水は持ち込み可能な上限量が決められているので注意が必要です。
詳しくは下記のとおり。
保安検査後に購入した香水の上限量について
香水は下記のとおり、持ち込み可能な上限量が決められているので気をつけてくださいね。
・各香水は、500ml(500g)以下の容器に入っていること
・1人あたりの持ち込み量は、すべて合わせて2000ml(2000g)以下であること
※2000ml(g)とは、香水だけでなく、コロンやトワレ、練り香水なども合わせた合計です。また、機内に持ち込む分だけでなく、預け入れする分も合わせた合計になります。
さらに、香水以外にも化粧品や医薬品類、スプレーなどがある場合は、それらも合わせて2000ml(g)以下になるようにしましょう。
化粧品や医薬品などのルールについては、こちらの記事も参考にしてくださいね。
またスプレー缶のルールについては、こちらの記事を確認してくださいね。
また香水の持ち込み量は、渡航先(目的地の国)での免税範囲を超えないように気をつけましょう。詳しくは下記「香水の免税範囲に注意!」をチェックしてくださいね。
(国際線)香水の預け入れルール
預け入れの条件(容量の制限)をもう一度掲載しますね。
・各香水は、500ml(500g)以下の容器に入っていること
・複数個ある場合は、すべて合わせて合計2000ml(2000g)以下であること
(※機内持ち込みの時のように透明プラスチック袋に入れる必要はありません。)
「すべて合わせて2000ml(2000g)以下」ということなので、1個あたりが500ml(500g)以下であれば、2個以上預けることも可能です。
ただし、すべての個数を合わせた容量が2000ml(g)を超えないようにしましょう。
※2000ml(g)とは、香水だけでなく、コロンやトワレ、練り香水なども合わせた合計です。また、預け入れする分だけでなく、機内(客室)に持ち込む分も合わせた合計になります。
さらに、香水以外にも化粧品や医薬品、スプレーなどがある場合は、それらも合わせて2000ml(g)以下になるようにしましょう。
化粧品や医薬品などのルールについては、こちらの記事も参考にしてくださいね。(「預け入れに制限がある液体物」の項目に、化粧品や医薬品類についてまとめています。)
▶︎▶︎液体物の預け入れルールまとめ
またスプレー缶のルールについては、こちらの記事を確認してくださいね。
▶︎▶︎スプレー缶の預け入れルールまとめ
また香水の預け入れ量は、渡航先(目的地の国)での免税範囲を超えないように気をつけましょう。詳しくは下記「香水の免税範囲に注意!」をチェックしてくださいね。
香水を預け荷物に入れる時は液体漏れなどに注意!
預け荷物(スーツケース)に香水を入れるときは、液体漏れや容器の破損にも注意が必要です。
預け荷物は、飛行機への積み下ろしや運搬の際に衝撃を受けてしまう可能性があるからです。
一度開封した容器は、きちんとフタをして密閉していないと、液体が漏れてしまうこともあるので注意しましょう。
液体漏れや容器の破損を防ぐには?
スーツケースの中を濡らさないために、香水などの液体物はビニール袋などに入れて密閉しておくと、万が一中身が漏れた場合でも安心です。
またパッキング(荷造り)をするときに、タオルや洋服などをうまく利用して入れるようにすると衝撃の緩衝材になります。
特にガラスや瓶に入った香水は割れやすいので気をつけてくださいね。
こちらのワイン用の梱包材は二重構造になっているので、万が一瓶が割れてしまった場合でも、液体が外に漏れにくく安心です。(香水や化粧水の瓶などにもオススメ)▼▼
もし、預け荷物の中で液体が漏れてしまった場合は、すべて自己責任になってしまうので、できる限りの対策をしておきましょう。
香水の免税範囲に注意!
国際線の飛行機に香水を持ち込む場合、国や地域によって決められている香水の免税範囲に注意が必要です。
各国で定められている免税範囲を超える量の香水を持ち込んでしまった場合は、別途課税の対象になるので気をつけてくださいね。
(その場合、入国時の税関で申告が必要になります。)
例えば韓国の場合だと、入国時に無課税で持ち込みできる香水の量は1人60mlまでと決められています。
また日本の場合は、帰国時(日本入国時)に海外から持ち込みする香水の免税範囲は、1人2オンス(約56ml)までとなっています。
※ただしオーデコロン、オードトワレは対象外なので、2オンス(約56ml)を超えていても申告の必要はありません。
お土産などで香水をたくさん持って行く場合は、渡航先の国の免税範囲を事前に確認しておきましょう。
香水を日本に持ち込むときは個数制限にも注意!
海外に行ったときは、香水をお土産として購入することもあるかと思います。
しかし、個人が香水やコロン、トワレなどの化粧品類を日本国内に持ち込むときは、「標準サイズで1品目につき24個まで」と決められているので注意が必要です。
これを超える分の持ち込みには厚生労働省の手続きが必要になるため、超えた分は廃棄されてしまいます。
※「標準サイズ」とは、一般家庭で使用する目的で市販されているサイズです。
(ドラム缶などの業務用サイズは持ち込みNGです。)
※オーデコロン、オードトワレ、練り香水なども個数制限の対象になります。
お土産用などで大量に購入する場合は、容量の制限だけでなく、個数の制限にも気をつけてくださいね。
参考:税関「海外旅行者の皆様へ 通関案内」
参考:税関「医薬品・化粧品等の個人輸入について」
参考:医薬品等輸入手続質疑応答集(Q&A)
乗り継ぎ便へ液体物を持ち込む時の注意点
保安検査(手荷物検査)が終わった後に購入した香水などの液体物は、「100ml(g)を超えるものでも機内(客室)に持ち込みOK」ということは、すでにお伝えしたとおり。
これは、搭乗待合エリア(クリーンエリア)で販売されている商品は、安全であることが保証されているからです。
しかし、目的地まで直行便で向かわず、国際線を乗り継ぎする場合には、乗り継ぎ空港(経由地)で再度手荷物の検査があるので注意が必要です。
乗り継ぎ空港では再度セキュリティーチェックがある
目的地まで国際線を乗り継ぎして向かう場合は、乗り継ぎ空港では再度、手荷物のチェック(保安検査)を受けることになります。
そのため乗り継ぎ空港では、100ml(g)を超える液体物を持ったまま保安検査を通過することはできません。
もしそこで、100ml(g)を超える液体物を持っていた場合は、放棄することになってしまうので気をつけてくださいね。
しかし例外として、「STEBs(不正開封防止袋)」という特別な袋に入った免税品(香水などの液体物)については、別のルールが適用されることになっています。
100ml(g)以下の容器に入っていなくても、保安検査を通過でき、乗継ぎ便への機内持ち込みも可能になります。(※ただし導入空港のみ)
この「STEBs(不正開封防止袋)」について詳しく知りたい方は、こちらの記事内にある「乗り継ぎ便へ液体物を持ち込む時の注意点」をチェックしてくださいね。
(使い方のルールや注意点についてまとめています。)
【国際線】香水の持ち込み・預け入れルールまとめ
✔︎ 香水は、機内持ち込み・預け入れともOK
✔︎ ただし、持ち込み・預け入れできる香水の量には制限がある
(→ 香水のほか、コロンやトワレ、練り香水も制限の対象)
✔︎ 国際線「機内持ち込み」の条件は
① 100ml(100g)以下の容器に入っていること
② 香水の容器はすべて、容量1リットル以下の透明プラスチック袋(ジップロックなど)に入っていること
✔︎ 保安検査(手荷物検査)の後に、搭乗待合エリア(売店や免税店など)で購入した香水については、100ml(g)を超えるものでも機内持ち込みOK
(→ ただし乗り継ぎがある場合は、乗り継ぎ空港で再度手荷物の検査があるので注意)
✔︎ 国際線「預け入れ」の条件は
① 500ml(500g)以下の容器に入っていること
② 1人あたり合計2000ml(2000g)以下であること
✔︎ 香水を預け荷物に入れるときは、液体漏れや容器の破損にも注意する
✔︎ お土産などで香水をたくさん持ち込む場合は、渡航先の国や地域の免税範囲にも注意する
(→ 関税・外務省などのホームページで渡航先の情報を確認すること)
✔︎ 海外で購入した香水やコロン、トワレなどを日本に持ち込むときは、24個までの個数制限がある
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さいごに
飛行機に持ち込むことのできる手荷物や預け荷物については、機内の安全性や快適性を維持するために細かくルールが決められています。
たとえ使い慣れたものだとしても、飛行機という特殊な環境下では危険物になってしまうことも。
持ち込めないものはその場で放棄するか、別の手段で送ることになるなど手間がかかってしまいます。
せっかくの旅行を台無しにしないためにも、「持ち込めないもの」をあらかじめ確認することが大切です。
飛行機を利用する私たち一人ひとりが手荷物のルールをきちんと守ることで、スムーズな搭乗手続きができるように心がけたいですね。
※機内持ち込み手荷物・預け荷物の制限については、随時変更が加えられます。最新の情報はご利用の航空会社や国土交通省からの情報を確認することをおすすめします。